「雑兵足軽たちの戦い」戦国時代の足軽、その実態と意味がよく分かる本!東郷隆著

ドラマを見ていると、なんだかその他大勢みたいな、とにかく数合わせみたいな役回りの足軽たち。某ヒーロー戦隊ものですらイー!!くらいのセリフがあったにもかかわらず、足軽はそれすらゆるされない。そんな足軽たちの字図像に迫る良書、彼らはいったいどんな存在だったのか。

足軽とは?の疑問に答える

足軽と言えばいわゆる名もなき雑兵とか小者とか言われる人たちで、イメージとしてはザコ、モブ、まあ人それぞれあると思うんですけど、かっこいい戦国武将に引き連れられて戦闘に参加する一般兵士たちですよ。

武士の誕生と共に生まれた武士ではない戦闘員の人たち、彼らは一体どういった人たちで、さらにどんな生活をしていたのか。また戦場ではどのような役割をしていて、どう戦ったのか。それらを分かりやすい絵を交えながら解説してくれるのがこの本

「雑兵足軽たちの戦い」なのだ。

足軽の定義は、軍勢に参加して武装さえしていればそれらは雑兵、つまり足軽とカウントされました。中の人はいったい何者かというと、宗教施設に隷属する下人、合戦で名を挙げるために集まって来る陣借り衆、村などを守るために雇われている傭兵、戦場における略奪などでひと稼ぎしようとする乱暴人、とにかく様々な背景を持った人たちが集まったそうです。

戦国期には特に乱暴人という人たちが多く、合戦がなければ野党化して乱暴略奪、落ち武者狩りなどをして働き、合戦の噂を聞きつければ乱暴人として食い扶持と略奪を目当てに集まる。味方同士での盗みや襲撃もあったようで、足軽の集団ってのはかなりカオスな人たちでした。

島津軍の足軽が、略奪品が増え過ぎたので勝手に陣を引揚げて帰ってしまった。なんて逸話が有名になるほどですからね。

雑兵足軽とはいっても、一方的に搾取されたり望まぬ合戦に参加させられた可哀そうな人たちではなく、むしろ自ら率先して参加していた人たちが多かったようです。

そんな雑兵足軽の活動や風俗、さらには合戦における装備や役割、平安時代に誕生した雑兵が戦国期に悪党や傭兵集団として猛威を振るうまで。そのルーツをたどる内容や、戦場における足軽たちの生々しい生態などもかなり詳しく記されています。

豊臣秀吉による朝鮮出兵は、戦乱の時代が終わった事によって生活できなくなった足軽の食い扶持を確保するための公共事業だったというのも面白かった。

戦国時代の足軽、雑兵たち、それを通じて実際の戦場はどのようなものだったのか。衣食住から医療行為、戦場の生活まで、かなり幅広くまとめられた一冊です。

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