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「一文いくら?」現代の価値にすると何円なのか、戦国時代の貨幣価値を考えてみる。

戦国時代の一文を現代の貨幣価値で換算すると、「ズバリ50円です!!」と言い切っちゃったサイトがあるんだけど、果たして一体いくらくらいが妥当なのか、ズバリは出来なくてもある程度参考になる数値が出たらいいなあと思うんですよね。

一文50円を導く計算式

一文50円説の元になっているのは米10kg当たりの価格から計算しているみたいで、現在の米10kgを3300円、戦国時代の米一石(150kg)を1貫(1000文)、として計算したみたいなんですよね。

これで計算すると、3300×15は約50000円、1貫が50000円なら、1000分の1である1文は50円ということですね。なるほど、これは実に分かりやすいです。

ただ、実際に取引されていた西暦1500年から1600年頃の米の価格って、そこまで高くないんですよね。例えば天文十九年(1551)に京都山城の東寺が売却した米の価格は、1石3升3号(103.3升)で544文。1石あたり約500文なんですよ。

他にも約3石が1貫になっていたり、5石が1貫500文で買えたり、安いときはかなり安い。だいたい見ていると、1石500文前後が最も多い気がする。その一方で1石が1000文を超えるような記録は殆ど見当たらないので、1石500文くらいで計算したほうがいいのかなあと思うんですよ。

そうすると、一文が100円くらいの価値になるんですよね。

一文100円で記録を調べてみると当時の物価は?

まず衣食住の衣を調べてみると、なかなか分かりやすい記録が見つからなかったんだけど、永禄九年(1566)頃の記録とされている小袖1ツ。これが1貫250文(1250文)という記録がありました(教王護国寺文書巻10)。

一文100円で計算すると、12万5千円。当時は既製品の服などなく、すべて一点物の手工業。オーダーメイドのスーツを設えたと思えば、まあそんなものかという価格。ちなみに小袖とは現代の和服の元となった衣服で、戦国時代は武家の女性の正装となった服です。

また、身近なもので言うと調味料の味噌、1盃(約720ml)あたり10文、約1,000円で購入した記録があったりします。けっこう強気の価格設定ですね。

そのほかにも、一文50円としていたサイトの価格表には塩1升4文、豆腐一丁4文、それぞれ1文100円で計算すると400円。刀は12貫、120万。火縄銃が65貫、650万円ということになりますか。保有数世界一といわれた日本の鉄砲が、一丁650万というのは少し高すぎるきもします。まあ、この価格は時期によって相当な差がでそうですね。

参考サイト:一銭・一文いくら?戦国時代の現在物価を表で調べてみた!

鉄砲の取引記録に関しては、文禄二年(1593)十一月四日、下野国宇都宮で清春が大和田重清に鉄砲を売った金額が250文。中古品かもしれませんが、それでも1文100円換算で25000円で売却していたりもします。

あと、人件費的なので言うと、獅子舞を呼ぶと100文だったという記録なんかもありますね。他に雑役の人夫120人を6貫、一人当たり50文で雇い入れた記録もある。人件費は専門職だと現在価格で10,000円ほど、雑役だと1,000円から5,000円程度。今の価値で考えると、人は随分安かったみたいです。

結局、1文は現在の価値だといくらくらいなんだ!?

ぶっちゃけ分かりません。

一概にいくらくらいだったとか、何を基準にするかやどんな資料を参考にするかで変わりそうです。さらに金を使った両や銀の重さ匁などの単位もあるうえ、地域によって国が分かれていたために、国によって価格も通貨の基準も違うという複雑な状況で、単位換算できませんというのが現実です。

あるていどしっかりとした単位換算が出来るようになるには、江戸時代になって統一した通貨制度が整えられるのを待つしかないということです。

まあ、自分がしっくりくる資料を基に、自分なりの価値観を持って調べてみるのが良いかもしれませんね。

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