日本初のイルミネーションは戦国時代、織田信長が安土城で行なった

いまや冬デートの定番と言えばイルミネーション、まあ、冬に限らないけども、やっぱ冬が本場のような気がする。まわりはカップルだらけ、それを見た拙者の心は荒み、滅びを願って「爆ぜろ」と呪文を唱える。そんなイルミネーションですが、日本で初めてやったのは織田信長さんだったそうですよ。

安土城図

日本初のイルミネーションは松明と提灯で飾られた安土城

天正九年(一五八一)七月十五日、織田信長は安土城の天守、城内にあった惣見寺に沢山の提灯を吊るさせ、新道に馬回り集を配置、入江には船を浮かべ、それらに松明を灯させた。城下一帯は明るく、灯は水に映えて言いようもなく美しく、見学の人々が集まった。

信長公記にこのような記録があるそうです。

宣教師ルイスフロイスの記録にも、同じような記述があるとのことで、織田信長が安土城を火で飾り付けたイルミネーションを行った事は間違いないようですね。

YouTube動画より

年代的に戦国じゃなく安土桃山だろうという人もいるかもしれませんが、私の中では一六一五年の大阪夏の陣までが戦国時代なので悪しからず。そう、安土桃山時代というのは、拙者の解釈では戦国時代末期の織田・豊臣時代のことを指すと思っとります。

で、これ、信長プロデュースの日本初イルミネーション。城下の明かりを全て消させて城を闇夜の中で浮かび上がらせたそうで、現代の電飾のように色とりどりという訳には行かなかったでしょうけども、橙色、火の色に染められた城郭。暖色ですなあ、やばいですなあ、安土城って山まるごとだからね。スケール超でかいし、マジ綺麗だったでしょうね。

想像図をYouTbe動画で見つけたので、かるく拝見してみると、これはもう想像通りの美しさ。火事が災害ともいえたこの時代に、こんなことをやってしまうのだからすごいねぇ。

安土城は防御が弱い見せる城だった?

安土城大手道

安土城は信長の権威の象徴であって、篭城して戦う城ではなく見せる城であったと一般に言われています。実際、堅城と言われる山城と比べると、大軍で攻めれば落としやすい城であったと思いますね。

だって、大軍が一気に城の主要部に向けて駆け上がれるような大手道があるのですから。通常は大軍が通れないような細い土橋や尾根道をつかうんですよね、山城って。しかもその土橋や尾根道を堀切で断ち切り、竪堀を掘って下からもそう簡単に越えられないようにする。

安土城はそういう構造にはなってないようで、難攻不落の堅城という訳ではなかったようです。ただ、それでも防御力が極端に弱かったのかと言われると、決してそんなにもろい城ではなかったと思いますよ。大軍で囲めば落とせるでしょうけども、小勢で落とせるような城ではなかったと思います。。

背後は琵琶湖の水が入り込み船溜まりを持ち、補給路を確保すると同時にこちらからの進軍は困難。さらに安土山の周囲も琵琶湖の水を回り込ませた水堀になっていたと考えられていて、広い大手道は遮るものもなく格好の銃撃ポイント。鶴翼に構え高所にある城の各所から、大手道へ集中砲火を浴びせる事が可能です。数で押し切れば城の主郭部まで一気ですが、小勢では攻めきれないかもしれません。

安土城主郭部

更に、大手道を抜けた先、主郭部入口にあたる黒金門からは防御重視の構造。まだ総石垣の城が無かった時代、これだけの石垣を見たら攻め手は驚くと思われます。さらに虎口を利用し横矢がかかる信長、秀吉の城によくみられる構造、通路は狭くなり、二の丸から天守をぐるっと回るように移動しなければなりませんが、攻め寄せる軍勢は常に複数方向からの攻撃を受けるような構造になっています。

ただ、全体の広さという面ではかなり手狭、図に示されたスケールで見ると横に160メートル強くらいでしょうか、南北は100メートルあるかどうか。この広さでは籠れる兵の数自体が少なくなってしまいます。

攻められたら、時間を稼いで信長は琵琶湖から逃げるという想定で築かれたのかもしれませんね。

最初にのべた鶴翼で、その中央に天守が聳える。この構造は見栄えはしたでしょうから、やはり難攻不落の城というよりは権威の象徴としての城を目指したのだと思います。

それだけに炎で縁取られた城の全景、さぞかし美しかったんだろうなぁと……いまよりもっと夜が暗かった時代ですからね、それはもう言葉にならないくらいの幻想的な光景だったのでしょう。

そういえばこの安土城、天正十年(一五八二)の正月に一般公開したらしく、入場料は永楽銭100文。しかも信長自身が入り口に立って徴収したとか。見学者が多すぎて石垣の一部が壊れるといったアクシデントも発生したそうですよ。

いやはや、戦国大名といってもこうやって見ると現代とそんなに考える事が変わらないなぁと、身近に感じてしまいますよね。

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